塩尻病院|医療法人雄久会

整形外科・内科・外科・皮膚科・胃腸内科・リハビリテーション科
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手術について

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変形性膝関節症の手術

変形性膝関節症の手術として、関節鏡手術、高位脛骨骨切り術、人工関節置換術が選択されますが、当院では、自分の膝関節を温存できる「①高位脛骨骨切り術」や「②大腿骨遠位骨切り術」を導入しております。

高位脛骨骨切り術(HTO:High Tibial Osteotomy)とは

内反変形のため内側に偏った過重なストレスを、自分の骨を切り、少し角度を変えることで、荷重の軸を矯正する手術です。開大法と閉鎖法といった2種類の方法があります。

1) 開大法(open wedge)
変形性膝関節症の初期~中期にかけての患者さまが対象となります。膝関節の近くで脛骨の一部を内側から切り、その部分を楔状に広げ、体重が外側にかかるよう矯正します。楔状に広げた部分には必要に応じて「人工骨」を充てんし、金属製のプレートで固定します。充てんした人工骨は時間が経つうちに骨と一体化していきます。骨が再生していることを確認されれば最終的に金属製プレートを抜去することができます。
2) 閉鎖法(closed wedge)
重度のO脚の患者さまが対象になります。この方法では膝関節の近くで脛骨の一部を外側から楔状に切ってその部分を閉じ、体重が外側にかかるように矯正します。この方法の特徴は、重度のO脚の患者さまに適していること、また、自身の骨同士が骨きり部の接着面になるため、骨の癒合が行われやすいことが特徴です。


▼左変形性膝関節症、特発性大腿骨内顆壊死にて手術適応になった症例です。
 (人工骨の充てん無し)
左変形関節症


大腿骨遠位骨切り術(DFO:Distal Femoral Osteotomy)とは

外反変形のため外側に偏った過重なストレスを、大腿骨を切り、荷重の軸を矯正する手術です。最近では専用のプレートの出現によって手術も徐々に行われるようになっています。



変形性股関節症の手術

大腿骨転子下外反骨切り術とは

大腿骨(太ももの骨)を外側から楔状に切り、その部分を切除することで、内側に倒れている大腿骨頭を外側へ起こします。この手術の目的は、股関節における体重を支える部分を適正に直すことです。人工関節と比べると患者さま自身の股関節を残すため、脱臼の危険性がないことや、術後の耐容年数がないことがメリットとして挙げられます。


オマリー式筋解離術とは

変形性股関節症が進行すると股関節周囲の筋肉が硬くなり、股関節の位置が不適切になり痛みを引き起こす場合があります。筋肉の一部を切離して動きを良くし、股関節への過度の圧力を減少させる手術が、このオマリー式筋解離術です。手術によって切離するのは股関節周囲筋の中でも一部のため、手術中の出血は少なく、手術時間が短いのも特徴です。



外傷(骨折)の手術

高齢者に多くみられる骨折として、橈骨遠位端骨折(手首の骨折)、上腕骨骨折(肩の骨折)、大腿骨頚部骨折(股関節の骨折)、脊椎圧迫骨折(腰・背部の骨折) が挙げられます。特に閉経後の女性は骨粗鬆症になりやすく骨がもろくなっていることが考えられるため、転倒した時に簡単に骨折をしやすいと言えます。このような骨折は、場合によって寝たきりを引き起こしてしまうこともあるため、早期の診察、治療が必要になります。また年齢を問わず、交通事故、転倒転落などによる外傷(高度な多発外傷を除いた一般骨折)に対する治療も行っております。


それぞれ骨折部位、骨折の状態によって治療方法は異なりますが、治療方法には、大きく分けて保存療法と手術療法の2つがあります。患者さまの全身状態やご家族との相談の上、入院リハビリを含め治療方針を決めていきます。

1) 保存療法
ギプス固定、牽引、コルセット作製し固定をするなどし、安静を保ち骨癒合を待ちます。この時に無理な負荷をかけてしまうと転位(ズレ)を招いたり、偽関節を生じてしまう場合がありますので注意が必要です。
2) 手術療法
特に骨折することで生活の質を低下させてしまう恐れのある大腿骨頚部骨折は、骨接合術、人工骨頭置換術、あるいは全人工股関節置換術が検討されます。当院では、転位の状態等を考慮しながら、特殊なピンで骨折部を固定し骨癒合の経過をみる観血的整復固定術を多く行っております。固定の際に用いたピンは、骨癒合が確認できれば抜くことができるため、自らの骨を温存する手術であると言えます。(全身状態によっては、他医療機関と連携し治療をすすめていきます)その他の骨折についても、鋼線固定法や創外固定法、プレート固定法など適切な手術を検討します。


手根管症候群

手根管症候群は、正中神経が手根管というトンネル内で圧迫されることで、指の痺れや痛みがでて運動障害を起こす病気です。保存療法が効かない場合は、靭帯を切ってトンネルを開き、神経の圧迫を取り除く手術を行います。手術は短時間で行えるため、日帰り手術が可能です。手術直後は、患部を水などでぬらすことはできませんが、手袋をするなどして家事や畑仕事をすることも可能です。10日ほどで抜糸を行います。



ばね指の手術

更年期・出産後の女性や、指の使いすぎによる負荷のため発症するといわれているばね指は、指の曲げ伸ばしの際に引っ掛かりを感じたり、痛みや腫れが出現することがあります。手術では、皮下の腱鞘を切除し、腱を開放します。短時間で行えるため、日帰り手術が可能です。手術直後は、患部を水などでぬらすことはできませんが、手袋をするなどして家事や畑仕事をすることも可能です。10日ほどで抜糸を行います。


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